[無添加の家コラム]間取りのアイデア:花粉の季節がやってきた!室内干しのパターン攻略[実例紹介]
花粉の舞う季節。アレルギーのある方にとって、この時期はなかなかつらいもの。
できるなら洗濯物は室内干しをして、花粉をお家の中に入れずに過ごしたいですよね。
また、この季節に限らず、夏は梅雨やゲリラ豪雨、秋や冬は取り込む前に暗くなり湿ってしまうなど、一年のうち洗濯物を満足に外干しできる日数は案外少ないもの。
共働きのご家族も増えるなか、天気や時間を気にしなくてすむ室内干しは今お家をたてるにあたって需要の高い要素です。
そこで今回は、快適な室内干しスペースをつくるためのヒントを実例とともにご紹介します。
<目次>
・室内干しのメリット
・自分にあった室内干しスペースとは
・[実例紹介1]王道・洗面室で干す
・[実例紹介2] 「洗う→干す→しまう」をまとめて完結
・[実例紹介3]キッチン直結の最短家事動線
・[実例紹介4]意外に多い2階のパターン
・[実例紹介5]例外編・陽だまりサンルーム
・快適な室内干しスペースをつくるには
室内干しのメリット
・時間や天気を気にせずいつでも干せる
・花粉や排気ガスなど、洗濯物に異物や汚れがつく心配がない
・紫外線による変色や繊維へのダメージを防ぐことができる
・防犯対策になる
・間取り次第で、「洗う・干す・たたむ・しまう」の家事ラク動線を実現できる
自分にあった室内干しスペースとは
室内物干しスペースは、どこに配置するかが重要なポイント。
例えば、
・リビングダイニングには設けず、家族が集う場所はすっきりさせたい
・家族みんなが家事がしやすい空間にしたい
・料理をしながら洗濯も同時並行ですすめたい
・家事動線を短く、収納やほかの家事もまとめてできるようにしたい
・外干しも室内干しも時々に合わせて使い分けたい
などなど、ライフスタイルによって必要なポイントも様々。
家族にとって家事がしやすい「動線」をイメージしながら考えましょう。
[実例紹介1]王道・洗面室で干す
間取りを考えるときに、一番取り入れやすい洗面室に室内干し機能を設けるパターン。「洗う・干す」を一か所でまとめて行うことができます。
外干しと室内干しを兼用する方に多く、可能であれば、お庭やデッキ・バルコニーといった外干しスペースと隣接していると、急な雨で室内に洗濯物を取り込むときや服の種類によって内と外を両方使いたい場合に便利。
気を付けるポイントとしては、家族が使う頻度の高い洗面室に干すため、朝化粧や身支度をしたり、夜お風呂に入るときに邪魔にならないようにポールの位置を考えたり、着脱や昇降ができる物干しアイテムを設置する方がベター。
[実例紹介2] 「洗う→干す→しまう」をまとめて完結
「洗う・干す」+「しまう」を最短動線でまとめて、効率のよい家事を行うことができます。
洗面室・脱衣室に、収納を多めにつくったり、ファミリークローゼットを繋げることで、お風呂上りにタオルや下着・パジャマを取りに行く手間がかからないだけでなく、ここで着替えることができるため、脱いだ服も散らかすことなく自動的に集まる仕組みに。
独立した室内干しスペースを設ける場合は、急な来客のときも洗濯物を見られる心配もないので、安心してたくさん干すことができますね。
また、部屋として設置するならば、下洗いができる家事用シンクや、畳む・アイロンがけができるカウンターがあるとほかの家事もまとめて完結できる空間になります。
室内干しスペースに家事室の機能をもたせるかたちは、独立したスペースにすることで、小さいお子さんがいるご家庭でも落ち着いて家事ができますし、アイロンがけも安心です。
ですが一方で、家族の気配を感じにくいという側面もありますので、配置やリビングダイニングとの距離感をイメージしながら考えるといいかもしれません。
[実例紹介3]キッチン直結の最短家事動線
料理をしながら、ほかの家事を同時に行いたいという方や洗濯機を一日に何回もまわす方はキッチンに近い場所に室内干しスペースを設けるのがおすすめ。
また、家族で家事を分担するのであれば、家事をメインで行う人を中心に整理するのではなく、引き出しにラベルを貼って何がどこに収納されているかが明確にわかったり、使う人の高さに合わせてモノを配置したり。
家事のプロセスが把握しやすい環境をつくり、誰もが家事のしやすい動線にすることで、自然と家族で家事をシェアできるようになります。
[実例紹介4]意外に多い2階のパターン
2階のホールや収納スペースの近くに室内干しスペースを設置するパターンです。
実は、2階も設ける方が日当たりが良かったり、バルコニーに隣接させることで便利になる配置。
2階に寝室や子供部屋の各収納があり、しまうまでの動線を短くしたい方に向いています。
また、吹き抜けがある場合は、手すりにお布団を干したりもできますね。
ホールを広くとるなら、将来的に室内干しが必要でなくなっても、セカンドリビングやくつろぎスペースとして使うことのできるフレキシブルな空間になります。
[実例紹介5]例外編・陽だまりサンルーム
少数派ではありますが、サンルームやコンサバトリーのあるお家では、そこで室内干しをするのもおすすめ。
外干しに比べるとどうしても限られてしまう日当りも、サンルームにすることで天井や側面からも光を取り込み、太陽の熱で乾いたような気持のよい乾燥に。
快適な室内干しスペースをつくるには
よく乾く、快適で便利な室内干しスペースをつくるために押さえておきたいポイントは、まず湿度。
水分を含む洗濯物はカビや結露が気になるところですが、漆喰壁であれば調湿機能でその心配もありません。乾くまでの時間が短くなることで、菌の繁殖も抑えられ、カラッと乾くことで、生乾き臭もなく安心して室内干しをすることができます。
もうひとつのポイントはコンセント。
より早く乾かすためにサーキュレーターをまわしたり、家事を行うのにエアコンをつける場合はあらかじめコンセントの数や位置を配慮しておく必要があります。
自然風を生かす場合は、風が通りやすいように窓をもうけたり、洗濯物の間隔がつまらないようにポールを設置するとより乾きやすくなります。
室内干しはしたいけれど、使ってみないといまいちイメージもわきにくいもの。洗濯物を干す場所、頻度、量によって、使い勝手は変わってきます。
たかが洗濯物、されど洗濯物。
毎日行う洗濯がより快適で便利なのになるようライフスタイルや家族の特徴・性格に合わせて、自分にあったスタイルを探してみてくださいね。